　このホームページを本格的に開いて、初めて取り上げたレビューが、「女王陛下のユリシーズ号」でした。「男であって良かった、男でいたい、男でありつづけようと思える」作品だと書いたのだけれど、間違い無くこの作品もそうなりえるに足る作品です。ここには「大人たる男子」が戦う戦場があります。悲劇、決して挫けぬ闘志、そして知性に裏づけされた諧謔があります（Ｐ６７～Ｐ６８にかけて、諧謔と楽屋落ちに関してのくだりは、あまりに強烈でしょう）。

　この本には、誇りと勇気、そしてある種の健気さに満ちた男達が織り成すドラマがあります。すくなくとも、「汝ラ、カレラヲ忘ルルコトナカレ」というくだりでジンとこないような男とは、付き合いたくないですな（言過ぎか^^;）。

　それはそうと「パシフィック・ストーム」からの出張組、真田少将。この調子ではＲＳＢＣでも重要な場所を占めてしまうのだろうか^^;。山口ＧＦ長官とどんな酒飲み話しをしたのか、すごい興味があるんですけど。そして、藤堂家も相変わらず出ています。おそらく世界が世界ならば、＜武蔵＞艦長になった人だと思うんだけど、彼の長男かなぁ、ひょっとして。

　……しかし、レッドサンブラッククロス（ＲＳＢＣ）が、こうも立てつづけにでるなんて。何年待たされたかもう忘れた（わけではないが^^;）ような気がします。佐藤大輔氏にはこんなハイペースでなくてもいいから、そう年４冊ぐらいはキープしてくれると有り難いんですけど（苦笑）

「季刊コミッカーズ秋号」　美術出版社

　絵心なんて持ち合わせてないけれど、何故か買っている雑誌です。端的にいうと、漫画／イラスト系クリエイター向けの雑誌なんですけどね。こういう絵を見ているのは好きなんですわ^^;

　コミックでもうちょっと出揃ってから買いこもうと思っている「なるたる」の作者、鬼頭莫宏氏のインタビューもあって、結構良かったです。

「サッカー批評」５号　双葉社

季刊の雑誌だけど、恐ろしくハイブロウなサッカー雑誌。そんじょそこいらのサッカー雑誌と違うのは、サッカーの試合に対する考察がなく、文化的、歴史的背景をサッカーを通して語ろうというのがその目的。

　今回は、「２１世紀サッカー観戦ガイド」ということで、サッカーのいままでと未来を説明している。

　サッカーにおける個人と組織の兼ね合い。という点は、面白い。

　思うに、サッカーというのはネットワークの形態の一つだと思う。たとえば、牧歌的雰囲気があった７０年代までのサッカーは、ネットワークは成立していないで、ピッチに立つ１１人はそれぞれスタンドアローンで、そんなに密ではない。

　７４年のオランダ代表の見せたトータルフットボール以後、急速に「組織」というものが注目されるが、これは中央処理みたいなもので、以下に全体を一つに従わせるかというのが目的。

　そして、８０年代後半から９０年代前半のバルセロナが見せた、「個人を生かす組織」というのは、インターネットのような「分散処理」を行なうネットワークにも似た組織なんだと思う。

　というわけでサッカーというのは、不規則性と矛盾が入り混じったおよそ秩序とは合いいれないものなので、やっぱり、個人の判断は必要なんだと思う。日本代表もそうなってほしいけど。

　それから、自分も思っていたけど、今後ゲームメイカーは両サイドにはりつくだろう。というのは全面的に賛成します。

……それとフィリップ・トルシエの知られざる素顔という企画も面白い。日本のマスコミが描いているトルシエ像がいかに彼の一部分（それも誇張している！）でしたないのかがわかる。トルシエ代表監督に不満はある人は読んでみると一興かもしれない。

　あと、コンサドーレ札幌のサポータがいかに特殊なのか。という記事もあるので、興味ある人はどうぞ。お勧めです。

「空からこぼれた物語」　大石まさる　少年画報社

　川の冷たい風に乗って鼻をくすぐるかすかな匂い。ああ、水にも匂いがあるんだな。大石まさる氏の書く漫画にはそこはかとなくそんなイメージがわきあがったりするかと思えば、ちょいと手を伸ばせば星の空に届きそうな世界が広がっていたりもする。
　いままで、ヤングキング・アワーズに発表された短編を集めたものばかりだけど、大石まさるの世界がちゃんと広がっています。個人的に大好きなのは「ＯＵＴＥＲ　ＰＩＬＯＴ」。あとは、「こねこしょったこ」かな？　
　しかし、コミックの目次やらなにやら、フォントとか間違ってないか？（苦笑）。正直いって、話の作風と全然合ってなくてしおしおなんですけど、これが作者のセンスだとしたら、ちょっと困っちゃうな^^;

ＪＡＮＥ　７巻／８巻　橘水樹／櫻林子　ビブロス

　さて、意外なところにあるＳＦ漫画、というとこで、ＪＡＮＥです^^;　はっきりいって、初めて読んだときに「ひゃー、こんな直球まっすぐなＳＦがこんな（失礼）とこで連載されてるなんて！」って思ったのはナイショ（笑）。少女漫画ですよ、おまけに、あっち方面系に近い（苦笑）いっときますけど^^;　某所（笑）でお勧めされなきゃ目も向けませんって^^;
　話は、人類の他にも他異星人との接触後、かつ連邦が形成されてはや幾星霜、軍の超光速航宙艦ＪＡＮＥＴＶｔｈは銀河系辺境等を調査等の任務についている。艦長の真昼狼（ラン）大佐（地球人）、副艦長ラシード・Ｃ・ジャクス中佐（長命の種族）らスターナイツと呼ばれる彼らは、時にトラブル等に巻き込まれながら、任務についているのだが……って、手っ取り早くいうと、スタートレックです、はい（爆）
　話的には興味深い（たとえば、ワープトラブルの話とか特にそうですね）ものがあり、読ませてくれます。個人的には、おいおいアンタそれでよく大佐にまで昇進したな、というラン^^;とか、あんた本当に既婚者かってなぐらいかわいい、リベラルタさんとか、結構ツボにハマっているんですけどね。本当に少女漫画には、古式ゆかしいハインライン系なＳＦ物が多いです。
　今回不覚にも７巻／８巻まで出ていることをすっかり（二年近く^^;）忘れていたため、ゲットしました（苦笑）。ＳＦ漫画に飢えている人、お勧めです。

ヤングキングアワーズ　１１月号　少年画報社

　今月、イロイロ書きたいことはあるんですけど、もうこれ一本に絞ります（爆）

イヌと上手につき合う方法　犬上すくね

　ひぃいいー、やられたぁぁぁ。８Ｐだけだけど、この何ともいえない笑いと、羨ましさ（爆）と、身につまされる行為はなんだろーって、俺もやっぱりイヌなのか！（と書くと笑われそうだけど）。棗ちゃん、性格変わってないか？　でも、「ダメ　いわなきゃ判んない」とか言われちゃった日にはもう、尻尾だろうがなんだって振るぞ、俺は（爆）。というわけで、俺的お気に入り！（笑）　コミック化が出たら、保存用、布教用、読書用の三冊は買うね、絶対（バカ）。